給食トピックス

☆佐々木十美先生のカレー教室☆

平成30年1月12日に愛知県小牧市で
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で大反響があった
北海道置戸町立学校給食センターの栄養士を務めていた(現在は置戸町の「食のアドバイザー」として活動)
佐々木十美先生のカレー教室にお邪魔しました。

「日本一の給食」や数々な料理本を出版している十美先生といえば、
カレールゥーから手作りするカレーライスがとても有名ですよね。
今回はそのカレーを作りました!

参加者は子供を持つお母さんが多く、小さいお子さんも一緒にカレーを作りました。

調理に取り掛かる前には、いくつかの注意事項が。
必ず十美先生の言う通りに作業を行うこと。自分の判断で調理を進めないように。と、、、、


 

 

そして調理スタートです‼

まず、豚肉を煮る時に出る「アクを味見して」と言われたときは、何かの罰ゲームかと思いました…。
「アク」=不味いというイメージがあり、必ず捨てていたものでしたがアクには美味しくないアクと美味しいアクがあることを知っていましたか?
最初に出る黒っぽいアクは美味しくないので捨てます。
次に出てくる白っぽいアクは美味しいアクなので取り除きません。
そして煮汁もカレールーに使用することで旨みが出ます。
知らなかったことがたくさんあり、まだまだ勉強不足でした!

※写真は最初に出た黒っぽいアクです


 

その後も一つ一つの手の込んだ作業で、調理を進めていき出来上がったカレーがこちらです‼
4つのグループに分かれて調理をしたので、4種類(材料と作り方は一緒)のカレーができました。
最後の味の調整だけで、4つのカレーはすべて違う味になりました!
ソースを多めに入れたグループは「名古屋っぽい味」と評価されていました 。

 

 

 

 


 

カレーを煮込んでいる間に、カレールーを作りました。
※カレールーは寝かす作業が必要なので、今回のカレーには使用しません。

まずはひたすら生姜とにんにくをみじん切りにします。
ただのみじん切りではありません!手で触ってつぶつぶ感があるとアウトです!
なかなか先生のOKが出ません…。(結果、30分ぐらいひたすらみじん切りをしていました)

 

これらを常温の油からフライパンで熱します。
ここでもポイントがありました。
使用する油は新しいものではだめです。
小麦粉やスパイスが馴染みやすいように2,3回使用した油を使うとよいそうです。

 

 

【材料】40食分

使用済み油…165g
しょうが…45g
にんにく…45g
小麦粉(薄力粉)…340g


 

 

 

焦げないように、へらで絶えずかき混ぜながら炒めます。
全体がキツネ色になったら小麦粉をふるいに入れます
へらで押し付けながら全体が均等に混ざるように炒めます。

 

 


 

最終的にはこのように
しっとりまとまったものになります。

焦げないようにしっかり混ぜます。
1人でやるには大変なので、複数の人数で協力し合って行うとよいですよ!

 

 

 


 

 

まとまったところで特製のスパイスを加えます。
すべてパウダーです。

◇19種類のスパイス

ガーリックグラニュー5g
クミン17g
コリアンダー11g
タイム   4g
フェネグリーク4g
カルダモン9g
フェンネル 2g
クローブ7g
シナモン 7g
オールスパイス2g
ディールパウダー5g
ナツメグ   2g
セージ 1g
ローリエ 1g
スターアニス 2g
ターメリック 36g
ブラックペッパー4g
カイエンペッパー3g
カレー粉3g

        

 


 

ヘラやスプーンを使って、根気強くダマをつぶします。
最初は粉っぽかったものが、炒め続けるうちに
油となじんで、だんだんまとまってきます。
力を入れて炒めないと、いつまでもパラパラしてまとまらないので、
ぐっと力を込めて30分ぐらい炒めます。

つやが出るとこんな風に…。


粗熱が取れ、完全に冷めたらラップで覆い、ビニール袋に入れて、冷蔵庫へ寝かせます。


このルーには、添加物が使われていないことが大きな特徴です。
おいしくて、安全な給食作り」を目指し、子どもたちが毎日どんなものを食べているのかすべて説明できるように、
現役時代は給食で使うものがどこの産地の食材なのか、原材料は何なのかすべて把握していたそうです。

そのための情報収集は並みならぬものです。


料理教室後のお話会では、食材に使われる添加物について、話が上がりました。
成長期に毎日のように添加物を取り込んでいたら、体は将来どうなってしまうのか。
アレルギーを持つ子どもが増えていることや精神状態にも影響すると言われることも。
学校給食でも何の躊躇もなく使われている添加物、
完全に解明はされてはいないものの、体に対する影響は無関係とは言えません。

食材を選ぶ際、自分の体の中に入るものとして安全なのかということを
判断できる賢い消費者になりましょうとおっしゃっていました。


 

 

 

※現在、置戸町立学校給食センターでは3週間寝かせて作るカレールーは衛生管理の面で
文部科学省から指導が入り、当時と同じものを出せていないそうです。
違う方法で手作りカレーを給食で出しているそうです。

何よりも衛生管理が第一になってしまって、制限されることが多すぎると。
基本的なことを守ることができていれば、カレールーだって寝かしておいても問題はないはず。
と十美先生はおっしゃっていました。

 

 


十美先生の著書「日本一の給食」には、
先生が考える食への考え方、子どもたちへの思い、働き方が書かれています。

気になる方はぜひ一度読んでみてください★

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