給食トピックス

第14回全国学校給食甲子園 兵庫勢二連覇

地場産の食材を活用した給食献立のアイデアや調理の工夫を競う第14回「全国学校給食甲子園」の決勝大会が12月8日、東京都豊島区の女子栄養大学で開催され、兵庫県の丹波篠山市立西部学校給食センターが優勝しました。兵庫県代表の優勝は2年連続となります。

優勝した献立は、同市特産の丹波黒豆を使った炊き込みご飯、牛乳、寒鰆のデカンショねぎソース、ふるさと野菜のゆずマヨネーズあえ、天内芋入り根菜ぼたん汁、温州みかん。

丹波黒の枝豆は収穫期に買い求めるため高速道、一般道が大混雑する程人気があります。昼夜の温度差が大きい盆地特有の気候と肥沃な土壌は、多くの農作物を育みます。それを学ぶため市内全小学校の三年生が黒豆の栽培・収穫・調理実習を行っています。

 

献立を考えた栄養教諭の田端廣美先生は「地場産物に恵まれているが、実はその多くの食材を活用するために給食調理員に多くの苦労をかけている。その努力が優勝につながった」と話します。地場産野菜を多く活用すればするほど、その洗浄、下処理など給食調理員の負担が大きくなります。

 

同市は旧丹波国として昔から京都への交通の要として栄えてきた歴史があることから昨年5月に篠山市の旧市名を「丹波篠山市」に変更したばかり。表彰式で調理員の出野年紀さんは、市長から「丹波篠山の名を全国で売り優勝して帰ってこい」と指示を受けていたと明かしました。自身はかつて強豪・東洋大姫路高校の高校球児で、バットを包丁に持ち替えて全国学校給食甲子園に臨み、深紅の優勝旗を掴みました。「センター職員、全員の勝利です」と感無量の様子でした。立地的にはどう見ても阪神ファンと思いましたが、実は巨人ファンだそうです。

 

大会は地場産物の活用だけでなく、学校給食摂取基準を満たしていることも応募条件のひとつでした。一昨年8月に学校給食摂取基準が改正されたことに伴い、今大会から食塩相当量も下がり、どの出場校も味つけに苦心していました。そのことは大会応募総数が減少していることにも見てとれます。そんななかでも同給食センターでは1.9gにおさえたこともポイントになったと思われます。もちろんおいしくなければいけないし見た目も審査の対象です。

 

準優勝は、奈良県の宇陀市立学校給食センター。特別賞に、長野県の長谷学校給食共同調理場、福井県の福井大学教育学部付属特別支援学校、愛媛県の西条市立神拝小学校がそれぞれ選ばれました。

ここ数年、町おこしとして学校給食をアピールする自治体も多くなり、学校側と地元農政との連携も見られるようになった。学校給食への期待はますます大きくなっています。

 

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