給食トピックス

「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」の食育現場を取材しました!!

643 5月26日「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」へサミット給食の取材に行ってきました。この地域は、三重県の北西部に位置し、江戸時代には、伊勢神宮への参宮者の宿場町として栄えてきました。雄大な山々に囲まれ、自然豊かな地域でもあります。


644 「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」は、知的障がい、肢体不自由の児童生徒が、小学部36名、中学部44名、高等部69名の計149名が通学しています。

 


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「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」の東校長先生に、食育についてお話を伺いました。

 『私たちの教育は、障がいがあっても一人の人間として尊重し、社会に出てからも、一人ひとりが豊かにそして幸せに暮らせるように、今何をするべきかを考えながら実践しています。

 児童生徒の健やかな成長にとって、「食べる」という行為は、身体を成長させ、感謝の心を育て、コミュニケーションや協調性を養うなど、心身の発達に大変重要な意味があります。

 本校は、児童生徒の発達段階や障がいに応じ、プロセスを重要視して生きる力を育み、食べることは楽しい事なのだと意識づけを行っています。栄養教諭の瀧先生が中心となって、とても良い環境の中、組織的に食育に取り組んでいます。』

 

 

 


647 5月26日の給食は、伊勢志摩サミット開催記念で、フランスの料理が提供されます。

 26日の夜は、高等部2年生の「サミット宿泊学習」があり、皆で夕食を作りました。

 午前中は、夕食の為に「買い物学習チーム」と「調理実習準備チーム」に分け、準備を行いました。


 

IMG_0322夕食のメニューは、伊勢ひじき入りしめじご飯、G7牛汁、たくあん、フルーツ、伊勢エビチップスです。

「買い物学習チーム」が、近くのスーパーへ、必要な食材を買いに行きました。

 


 657「調理実習準備チーム」は、必要な調理器具の準備をしました。

 

 

 

 

 

 


662 校内を見学させて頂きました。

 東校長のネームプレートの紐にも使用していた「伊賀組紐」は、「2016年ジュニア・サミット in 三重」のジュニア・サミット代表が使用していたものです。その伊賀組紐は、「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」の生徒が絹糸からを選び、作成したものです。

 

 

 


665 伝統的な伊賀組紐は、しっかりしたもので、とてもきれいな色でした。

 現在は、企業向けに作成したり、校内のイベントの「手作り市」で販売したりしています。生徒も達成感を感じながら、とても楽しそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 


1 伊賀つばさ学園のサミット給食は、全部で12回で、1月20日から始まり、5月27日が最後のメニューとなります。

 これまでのサミット給食のいくつかをご紹介します。

 

 

 

 

 

 


イギリスの料理

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【セルフチーズサンド、牛乳、フィッシュ&チップス、ベジタブルスープ、ロイヤルミルクティの素】

 イギリスの最もポピュラーなメニュー「フィッシュ&チップス」を取り入れました。

 サンドイッチの由来も、この国の伯爵がゲームの途中でつまんだことが発祥だと言われています。

 


伊勢志摩の料理

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 【じゃこ入りゆかりご飯、牛乳、もずくと切干大根のかき揚げ、伊勢うどん】

 「伊勢志摩おもてなし給食」と称した献立は、期間中全5回ありました。

 この日は、独特の醤油のたれと柔らかい麺が特徴の「伊勢うどん」、特産物のちりめんじゃこやもずくを使用したメニューが登場しました。

 


 

ドイツの料理

DSC01729【パン、牛乳、フランクフルト粒マスタード添え、ジャーマンポテト、ミルクスープ、バームクーヘン】

 ドイツと言えば、ソーセージやフランクフルト、それにじゃがいも料理が有名です。

 日本でもすっかりおなじみのバームクーヘンも、ドイツの焼き菓子です。

ドイツのパンは噛めば噛むほど味わいが増すパンが多いので、この日は弾力のある米粉パンにしました。


本日のメニュー/フランスの料理

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【バターライス、ローストチキン、ボイル野菜、かぼちゃポタージュ、プチシュークリーム、飲むヨーグルト】

 ホテルのメニューのようで、視覚的にも楽しめ、とても美味しかったです。

 


687 摂食や嚥下が困難な児童生徒へのペースト食です。

 食材ごとにミキサーをかけている為、彩りがとてもきれいです。

 飲み込みやすいように、とろみ材で調節をしています。

 

 

 


683 咀嚼機能の弱い児童生徒への、刻み食です。

 ローストチキンも、刻んだ後、きれいに形を整え直しています。調理員さんの愛情が伝わりますね。

 

 

 

 


693 給食委員長の奥岡先生です。

 『瀧先生の熱意が伝わり、職員全体で食育の大切さを伝えています。視覚障がいの児童生徒には何の料理を食べているのか、説明しながら給食の時間を楽しんでもらっています。』

 

 

 

 

 

 

 


2 毎食の検食は、渡辺教頭先生が行っています。

 検食簿のコメント欄をはみ出すほどの、良かった点、改善点を記入しています。元々化学の先生だったこともあり、理科学などの豆知識も書き加えてくれたりもします。瀧先生は、検食簿のコメントをもとに、調理改善を行い、食育に繋がる場合は、担任の先生を通じて児童生徒にも伝えています。

 

 

 

 


696 「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」給食調理員豊住さんにもお話を伺いました。

 『毎食約260名の給食を、女性調理師4名で担当しています。私は、勤務して20年になりますが、食べることが大好きで、なによりも給食が大好きです。栄養教諭の瀧先生は、児童生徒が喜ぶためのアイディアが豊富で、手間で大変そうな事でも、挑戦してみるとそれ以上の喜びを得られることがあります。

 児童生徒のほとんどは、揃ってランチルームで給食を食べており、食堂からの歓声や美味しそう!!という言葉が聞こえてくると、とても嬉しいです。

 刻み食、ペースト食などの再調理食も1時間かけて調理しています。児童生徒に喜んでもらえるように、盛付をきれいに完成した時、とてもやりがいを感じます。』

 


659 調理員さんとアレルギー除去食、再調理食の確認を行っている様子です。

 毎日の綿密な打ち合わせにより、安心安全な給食を提供する事ができます。 

 

 

 

 

 摂食・嚥下のメカニズムについて、調べてみました。下記の一連の流れで行われています。

 

①先行期:食品を視覚・聴覚などから認識し、形、堅さ、温度を判断する。

②準備期:食品を咀嚼し、飲み込みやすく加工する。

③口腔期:口腔から咽頭へ食べ物を送り込む

④咽頭期:食べ物を咽頭から食道へ送り込む。

⑤食道期:食道から胃へ食べ物を送り込む。

 普段、無意識に行っている『食べる』という行為は、摂食・嚥下困難な方には、命にかかわる行為でもあるのです。


 

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 栄養教諭の瀧先生にお話を伺いました。

 『私は、栄養教諭の仕事は、天職だと思ってやっています。

 食育は、安全で美味しい給食が提供でき、はじめて生きるものです。まず土台となる給食が大切なのです。児童生徒に「待ち遠しい」と言われるよう、献立のポイントやねらいを担任からも伝えてもらっています。

 食育や給食は、栄養教諭の所有物ではないのです。管理職の理解のもと、職員全体で考え、組織的な体制を作れるように働きかける事が重要です。

 子供たちが社会に出てからも、健康で幸せに暮らしていけることをめざし、教職員間のコミュニケーションを積極的に行い、互いに協力して食育を推進しています。』

 

 


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 一人の栄養教諭を中心に、組織的に食育に取り組むことにより、生徒の理解度も変わってくるのだと実感しました。このような教育現場を見学させて頂き、食育はもちろんのこと、組織としての理想のあり方を学ぶことができました。

 三重県立特別支援学校伊賀つばさ学園のお考えが、全国の学校給食の現場に広がり、日本の食育がより良いものになっていく事が、理想だなと思いました。

 その為にも、今回、瀧先生を取材させて頂けたように、日本中でご活躍されている栄養教諭の方々を「給食ひろば」でご紹介し、皆様の刺激と活力に繋げることができたらと思っています。

 取材にご協力して頂いた、「三重県立特別支援学校 伊賀つばさ学園」の皆様、ご丁寧に対応して頂き、本当にありがとうございました。

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