給食トピックス

第59回 全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会(広島県)に参加しました!

 2018年8月2~3日に広島県にて開催された「第59回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」に、『給食ひろば』も参加・出展致しました‼

 平成30年7月豪雨災害からの復興が行われる最中、開催が心配されましたが、無事に予定通りの開催となりました。この度の震災に対し、心からお見舞い申し上げますとともに皆様のご無事と、一日も早い復興をお祈り致します。


【展示会場】

 我ら「給食ひろば」の出展ブースには、多くの栄養教諭・学校栄養職員・学校給食関係者の皆様に足を運んでいただきました。誠にありがとうございました。


 今回「給食ひろば」の会員登録していただいた方に、給食ひろばオリジナル”ショルダーバッグ”をプレゼントさせていただきました☆ マチ付き・肩掛け可能で大人気♡

 「給食ひろば」では、学校栄養士の皆様に役立つ最新ニュースや、給食・食育イベントの取材レポート献立表・給食だよりに使えるイラスト集などを掲載しております。「給食ひろば」は、栄養教諭や学校栄養職員、学校給食関係者の皆様、一人一人のお役に立てますようにと活動しております。

 「給食ひろば」に会員登録をすると「はなまる給食写真館」に給食写真を投稿でき、WFPを通じて途上国の給食支援にもつながります。また、イラスト等の無料ダウンロードが可能でので、会員登録がお済でない方はこの機会にぜひ、ご登録をよろしくお願い致します!


 次期開催地挨拶として、岐阜県のマスコットキャラクターの”ミナモさん”がかけつけ、岐阜の栄養教諭・学校栄養職員の皆さんと一緒に岐阜県大会のPRをされていました。来年の研究大会も楽しみですね。

 給食ひろばのマスコットキャラクター”なべくま”と一緒に、仲良くパシャリ♡


【全体会】

1.文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課長 三谷卓也 『学校における食育の推進と栄養教諭の役割』

 

今回の学校給食摂取基準の策定について、こんな絵にまとめられていました。

課長「大変だ、という声を聞いています。逆に、プロである皆さんの腕の見せどころだと言えると思います。」

 


2.実践発表『学校・家庭・地域が一体となった食育の推進 ~ひろしま給食100万食プロジェクトを通して~』

 広島県教育委員会豊かな心育成課 健康教育係長 宮野学
 福山市教育委員会学校保健課 指導主事 井上美穂
 福山市立湯田小学校 栄養教諭 黒川夕美


 ひろしま給食100万食プロジェクトは,広島ならではの給食メニューのレシピを公募し、その中から「ひろしま給食」メニューとして決定したメニューを,10月の「ひろしま食育ウィーク」に全給食実施校で提供する取組です。また,ご家庭においても「ひろしま給食」を楽しんでいただくことを通して,学校・家庭・地域が一体となった食育を推進するものです。


「ひろしま給食」は今年で6年目となり、アイディアレシピを募集するなどして子どもたちが主体的に参加できる取組みをなっているようです。


3.記念講演『青山学院大学 陸上競技部 勝つチームの組織づくり』 

 青山学院大学 陸上競技部の原晋(すすむ)監督による講演は、とても参考になる内容でした。組織づくりに関してお悩みの栄養士の方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな皆さんに役立ちそうなお話でしたよ!

 青山学院大学は、近年箱根駅伝で連続優勝という輝かしい功績を残しています。その功績の裏には、監督経験も箱根駅伝を走った経験もなく、前職は営業マンだった原監督の存在が大きくあります。

 講演の中では、前職の経験を活かした原監督による組織づくりの工夫がいくつか紹介されました。例えば、「就任してから10年で優勝」と長期で目標を掲げ年間計画を立てたこと、計画のうち4ステップに時期を分けてチームを育成したこと、駅伝が強いだけが勝利ではなく1人の大学生として進級、就職することが勝利と考えていること等、固定概念にとらわれない考え方が強い組織を育てあげるのだと感じました。

 笑いと自著の宣伝も兼ねての講演で、最後まで興味深い内容でした。そして、原監督の自著を購入したくなりました☆


【分科会】報告


〇第1分科会 研究主題:「単独実施校における食に関する指導の進め方」

 発表者3名の共通した目標は、児童が自ら望ましい食生活を実践していける力を身につけてもらうことです。学校のみならず家庭を巻き込んで連携していくことで、児童が自ら考え、自ら行動し、児童の食に関する実践力を向上させていく活動をしてきたそうです。

 各教科との連携について、生活科では野菜を育てる活動を行い野菜が生きているという気付きを得られたようです。総合的な学習の時間では実際に地域に出て、地域で育てられているものを栽培の体験などをしたそうです。また、だし汁の飲み比べを行い、それぞれの味や香りの違いを体感したそうです。

 家庭との連携に関しては、保護者の試食会、給食の参観、親子での料理教室等を開催することで保護者の食に対する理解を深めているそうです。


〇第2分科会 研究主題「共同調理場から受配する学校における食に関する指導の進め方

 給食や共同調理場を通して児童・生徒だけではなく保護者にも食育活動を周知する取り組みが実施されていました。

 受配校に給食センターの教材や調理器具の貸し出しを今年度から実施していることや、旬の地場産物を活用した給食のおすすめメニューを毎月新聞に執筆する等の取り組みが実施されています。食育活動の一環として農業体験や、給食を残さず食べる「お皿ピカピカ週間」を継続的に行い、食や命の大切さを学ぶきっかけとなっています。

 また、共同調理場が受配校と連携し、生産者や地域の方と保護者を繋ぎ、児童・生徒によりよい食育が行われていると感じました。学校に配布する教室掲示資料を広くPRするため町のホームページに掲載している取り組みにが印象的でした。


〇第6分科会 研究課題:「PDCAサイクルに基づく食育の評価や栄養教諭の配置効果の把握」

 「栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育」が作成され、栄養教諭が果たす役割を明確にすることがもとめられています。学校や自治体、家庭を巻き込んでどのように食育の推進をはかっているかが発表されました。

 全体計画・年間指導計画を元に食育に取り組み、どの学校もPDCAサイクルを活用した内容になっておりました。計画前に、まずは実態把握のために給食残食率や食に関する知識調査の結果等を数値化しているところや、保護者からの聞き取り調査、定期健康診断の結果など、「望ましい食習慣を身につける」ことに対してどのように目標を達成させるかによってデータ収集の方法が様々だったのが印象的でした。


 牛田小学校では、栄養教諭が分析した指導効果を全教職員で協議し、栄養教諭がいなくても食育効果の評価ができる仕組みを確立していました。さらに、系統的・横断的な計画であるか確認するために、食に関する指導の目標と学年ごとの取組の指導内容がわかる表を作成されていました。PDCAのaction(改善)を全教職員で行ったことが、児童の実態に即した計画作成に効果的であったとおっしゃっていました。


〇第8分科会 研究課題:「環境・衛生に配慮した食育の在り方」

 衛生管理と食品ロス削減なとの環境面をテーマとし、活動報告、参加型協議、講演会が行われました。

 活動報告では、和歌山県の川辺西小学校 松本先生より、食中毒の拡大予防のため情報共有、加熱メニューへの変更、夏休みを利用した下処理研修などの取り組みが報告されました。また、「日高川町地産地消の日」を実施してジビエコロッケを給食で出したところ、残食が大幅に減ったそうです。

 静岡県の立原小学校 久保田先生より、残食や食品ロス削減の取組みについて発表されました。特に、アジの干物揚げは長年の人気メニューで、骨ごと食べられて食べ残しが出ないだけでなく、栄養素が無駄なく摂れる効果もあります。また、調理員さんと生徒が交流する機会を設けた報告もされていました。

 

 

 


 

今年のお弁当もボリューム満点!
広島名物が詰まった豪華なものでした。
個人的には「ひろしまドレみそ♪レモン」が好きでした!
さっぱりした酸味がみその甘味とコラボレーション!

皆さんはどれが好きでしたか?

 


展示ブースには、広島県の郷土料理が紹介されていましたよ。どれも、とっても美味しそうですね!


 


 「第59回全国栄養教諭・学校栄養職員研究大会」に参加・出展させていただき、たくさんの学校給食関係者の方とお会いすることができました。そして全体会・分科会を通して学ぶ点が多くありました。ますます、全国の学校給食に関わる方へ「給食ひろば」を通じて情報発信し、学校給食・食育の質向上の一助となれるよう努めなければならないと感じました‼


 

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