人工光でレタス生産、工場操業 福井・美浜、年間2億円目指す

 美浜町に人工光型の植物工場が完成し、本格操業を始めた。町の補助金などを活用し、レタスを生産しており、関西地方を中心に生協や、サンドイッチメーカーなどに出荷。年間2億円の売り上げを目指す。

 工場を運営するのは株式会社「NOUMANN(ノーマン)」(同町)で、一般的なレタスと、2種類のリーフレタスを生産している。工場内で加工したカットレタスも出荷している。光源にLED照明を使うことで、気候に左右されない安定供給を実現した。

 操業停止中の植物工場を活用。昨年夏に改修を終え、今年1月に稼働させた。生産能力は3種類のレタスを合わせて1日に約4500株で、県内外のスーパーや飲食店に出荷する。

 町は平成28年度の当初予算案に、同社への補助金として1億円を計上。レタスのパッケージには、同町のゆるキャラ「へしこちゃん」のイラストを印刷し、町のPRにも一役買う。また、町内の小学校で給食の食材として利用する計画もある。

 同町の山口治太郎町長と同社の宮下清優社長がこのほど町内で記者会見。山口町長は「町の農業振興政策とも合致する。町内に新たな雇用創出にもつながれば」と期待感を示した。宮下社長は「町の支援に対し、町のPRなどで恩返しできれば」とした。

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