子どもに伝えたい地元野菜… 伊勢崎の下植木ねぎ、ギョーザに 食育テーマ第2弾 限定3300パック販売

2022年3月9日 08時04分

伝統野菜の下植木ねぎを使ったギョーザ=伊勢崎市で

 伊勢崎市の農家でつくる市「農&(と)食」戦略会議は、市の伝統野菜の下植木ねぎを使った「下植木ねぎ餃子(ギョ−ザ)Nene(ネネ)」を開発し、限定三千三百パックの販売を始めた。同会議は市の農産物ブランド化を進めており、子どもたちに地元の伝統野菜を味わってもらおうと食育シリーズとして企画した第二弾。関係者は「濃厚な甘みやうま味を味わって」とアピールしている。(石井宏昌)
 市によると、下植木ねぎは同市の旧下植木村地域で二百年ほど前から栽培されてきた太ネギ。江戸時代に伊勢崎藩の家老が編さんした地誌「伊勢崎風土記」にも「最美味」と記され、伊勢崎の織物とともに江戸に伝えられたという。寒さが厳しい一月下旬〜二月中旬には平均糖度が二〇度を超えるものもあり、加熱すると甘みと風味が増す。
 だが使い勝手の良い長ネギが普及するにつれて徐々に生産農家や生産量が減少。伝統野菜を後世に伝えようと地元農家十数人が「下植木葱(ねぎ)研究会」を発足して栽培保存に取り組んでいるが、高齢化などで販売は低迷し、近年は同会議と連携してブランド化や販路開拓に挑んでいる。
 Neneはネギの味を堪能してもらおうと餡(あん)に対する配合を多くし、市内産のコマツナ、キャベツを加えた。子どもが食べやすいようにニンニク、ニラは入れず、調理に油や水は不要。しょうゆ風味の味付けで冷めてもおいしく食べられるという。同会議と市内の食品関係企業二社が連携して商品化した。
 同会議と二社は昨年、食育をテーマに市内のコマツナを使ったギョーザを開発。その大人向けギョーザも限定販売した。
 Neneは市内のスーパー「フレッセイ」七店舗で扱う。価格は税込み二百三十八円。売り切れ次第終了する。

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