大阪の小学校 初日は戸惑いも オンライン授業と対面授業を併用

「オンライン授業」と「対面授業」。緊急事態宣言を受け、大阪市立の小中学校では26日からどちらも組み合わせて実施することになりました。

その初日、実際の授業はどのように行われたのでしょうか。

それぞれの学校によって実施の方法が異なっているほか、家庭への連絡がスムーズにいっていないケースもあり、保護者からは戸惑いの声が上がっています。

「オンライン配信の授業」にも7割以上が登校

大阪・浪速区にある大国小学校では、26日から授業を撮影して家庭に配信する、オンライン授業を始めました。

しかし、親が仕事を休めないなどオンライン授業に対応できない家庭も多く、7割を超える児童が登校し、これまで通り対面での授業を受けています。

6年生の教室では、朝の会や国語の授業などをオンラインで配信し、登校した子どもと、モニター越しに授業に参加した子どもが、一緒に漢字の書き順などを習っていました。
この学校では午前の1、2時間目と午後の授業はオンラインで配信しますが、3、4時間目と給食の時間は全員が登校することになっています。

担任の教諭は、今後の授業がスムーズに受けられるよう、子どもたちにノートパソコンの設定について指導していました。

岡田治美校長は「家庭の事情から登校を希望する生徒さんが多いのが現状です。大きな混乱がなくてほっとしました」と話していました。

「オンライン授業」開始日が分からず戸惑うケースも

大阪・東淀川区の小学3年生、礒江蒼真くんの家庭には、先週末、小学校から、緊急事態宣言の期間中は、1、2時間目はオンライン授業か、プリントを使って自宅で学習し、そのあと給食までに登校してほしいという連絡がありました。

その後、学校からプリントの配付や追加の連絡はなく、礒江くんは学校から持ち帰ったパソコンの操作方法を母親と一緒に確認していました。
しかし、授業の開始時間が分からなかったため、母親が学校に問い合わせたところ、オンライン授業は来月6日からだと伝えられたということです。

その後、学校から保護者あてに、同じ内容のメールが届いたということです。

礒江君は自宅で自習したあと、学校に向かいました。

母親の佳代さんは「もう少し早く連絡してほしかったというのが正直なところです。急なことで、学校も手探りで進めているのを感じますが、保護者としては戸惑っています。感染が広がっているので、学校に行かせることに不安もありますが、仕事もある状態ではしかたがないかなと思います」と話していました。

大阪市教委「各学校それぞれの事情で対応してもらう」

各学校でオンライン授業の実施にばらつきが出ていることについて大阪市教育委員会は「各学校には、オンラインなどを活用した自宅学習の進め方を例示して伝えているが、実際にどの程度、オンライン授業を取り入れていくかについては、各学校がそれぞれの事情に合わせて対応してもらう形となっている」としています。
また、オンライン授業を実施していても、給食を食べたりするために、1日1回は登校することについては「登校して対面することで学習の進み具合を確かめることができる。給食は子どもたちの健康面も大切にしたいという観点から続けるもので、給食中は黙って食事をするなど感染リスクはなるべく下げる措置を学校にお願いしている」としています。