災害対応の給食センターが完成 館山市、来年1月から稼働

2020年11月20日 07時19分

報道陣に公開された新学校給食センターの調理室=館山市北条で

 館山市は十六日、十月に完成した新たな学校給食センター(同市北条)を報道陣に公開した。通常の給食に加え、自然災害を想定し、三日分の水やガスを備蓄できる機能を兼ね備えた。来年一月七日から市内の小中学校と幼稚園に給食を提供する。昨年九月の台風15号や新型コロナウイルスの影響で完成が遅れていた。
 新給食センターは敷地面積約六千百四十二平方メートルの鉄筋二階建て。事業費は総額四十七億一千万円(税込み)。給食対象は小学校十校、中学校四校、幼稚園五園で一日三千五百食の供給が可能。災害時には三日間で一万八千食を見込む。四十六台分の駐車場は災害時、防災広場として転用される。
 現給食センターの老朽化に伴い、昨年七月から工事を始めたが、台風15号で工事現場が被災。現給食センターは調理場の屋根が吹き飛ぶ被害を受け、ご飯と牛乳といった簡易給食しか提供できない状態になった。新型コロナで中国からの資材調達に遅れが生じたことも響き、新給食センター稼働は当初の今年九月からずれ込む結果となった。
 今も保護者に弁当やおかずの持参を求めていることから、市は家計の負担を軽減するため、来年一月の給食を公費負担とする。新型コロナ関連の臨時交付金を活用する方針。十月時点で対象となる児童・生徒は三千百四十六人。 (山田雄一郎)

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