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食缶に入れられ、熱々の状態で届いた「牛肉とじゃがいものみそ煮」を盛り付ける生徒=7月17日、神戸市垂水区神陵台3、神陵台中学校
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食缶に入れられ、熱々の状態で届いた「牛肉とじゃがいものみそ煮」を盛り付ける生徒=7月17日、神戸市垂水区神陵台3、神陵台中学校
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食缶に入れられ、熱々の状態で届いた「牛肉とじゃがいものみそ煮」を盛り付ける生徒=7月17日、神戸市垂水区神陵台3、神陵台中学校
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神戸新聞NEXT
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 「おかずが冷たい」という声が多く、喫食率が3割台まで落ち込んでいた神戸市の中学校給食で、市教育委員会事務局が「食べたくなる給食」を目指して奮闘中だ。本年度は給食費の半額助成やメニューの見直しで、喫食率が4割台に回復。魅力アップの目玉事業として、一部のモデル校で温かいおかずの提供にも挑戦している。(長谷部崇)

 きっかけは昨年、市立中学の全生徒を対象に行われた給食に関するアンケート。給食を残す理由として、半数が「おかずが冷たいから」を選び、家庭弁当を持参する生徒が給食を取らない理由でも3割を占めた。また、回答者の6割に当たる約1万9千人が「おかずを温かくしてほしい」と求めた。

 神戸の中学校給食は、民間の調理工場で弁当箱に盛り付ける「ランチボックス(弁当箱)方式」だ。学校での配膳が短時間で済む半面、「65度以上」か「10度以下」での管理を求める国の衛生管理基準に基づき、料理を配送前に冷却するため、おかずが冷たくなるのが最大のネックだった。

 近年は共働き世帯の増加などで給食のニーズが高まっており、市教委事務局は、ランチボックス方式で温かいおかずを提供する方法を検討。他都市では、弁当箱を保温カートで運ぶ例(堺市など)や学校のオーブンで再加熱する例(大阪府大東市など)もあったが、試算すると億円単位の経費が必要で断念した。

 そこで低コストな手法として注目したのが、大阪府寝屋川市が昨年から採用する「一部食缶方式」。煮物や炒め物のときだけ保温機能のある食缶で運び、各教室で弁当箱に盛り付けるというシンプルな方法だ。神戸市教委事務局健康教育課の北原孝治係長は「大きな変更の必要がなく、工夫の範囲で温かいおかずを提供できる」と話す。

 一部食缶方式を採り入れたモデル事業は、須佐野中(兵庫区)、神陵台中(垂水区)、西神中(西区)の3校で7、8月に各3回実施する。7月に神陵台中で「牛肉とじゃがいものみそ煮」を食べた1年生(12)は「食缶を開けると湯気が出てきた。味も出来たてを食べているようでおいしい」と喜んだ。

 生徒の満足度はおおむね高いが、配膳に時間がかかって給食が昼休みにずれ込んだケースもあった。喫食率は4割まで回復したが、市教委は生徒の「全員喫食」を目標としており、食缶の導入に向けて課題を検証する。

【神戸市の中学校給食】 2014年11月に33校で先行実施され、17年2月に全82校で導入された。神戸市東灘区、姫路市、加古川市、兵庫県稲美町の民間調理工場から各学校に配送される。導入時に家庭弁当を要望する声も多く、選択制に対応できるランチボックス方式を採用したが、家庭弁当を選ぶ生徒の方が多い「逆転現象」が続く。市教委は本年度から給食費の半額を助成し、肉料理やデザートを増やすなど、内容の充実にも取り組んでいる。

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