兵庫県西宮市立小学校などで夏の補充授業日に提供する「簡易給食」を巡り、市議会が栄養面の改善を求めて全会一致で可決した決議などを受け、市教育委員会は13日、改善策を発表した。7月後半の7日間は予定通りの簡素なメニューのまま提供。8月後半の11日間は毎回、主菜として伊藤ハム(同市)の「ポールウインナー」2本を加える-などとした。
11日間のうちデザートの予定がなかった3日間については、ポールウインナー以外にミカンなどの冷凍果物も追加。同市教委は、調理を要さずに非加熱で食べられるサラダやちくわなどの提供も模索したが、調達できなかったという。
学校給食で文部科学省が示す小学校中学年の基準は1食当たり650キロカロリー。これに対し、改善前は18日間の平均が75%程度。改善策を導入した8月の11日間は平均で99%の645キロカロリーとなった。
一方、7月の7日間の献立は変わらず、エネルギーやタンパク質、一部のビタミン類が基準未満のまま。8月の11日間でも基準未満の項目があり、温かい料理はなく、主菜は11回連続で同じに。市教委は「給食を楽しみにする子どもたちを、十分に満足させてあげられず申し訳ない」とする。
西宮市では小学校など計41校で、7月21~31日と8月17~31日の平日に午前のみ授業を行い、希望者に簡易給食を提供する。これまでに教職員を含む約8100人が希望しているが、8月分については、改めて保護者らに希望や辞退の意向を確認する。(小林伸哉)