京都)部活動や給食… 学校生活が再始動

白見はる菜 高井里佳子
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 新型コロナウイルスによる臨時休校が明けた京都府内の多くの高校では8日、部活動が再開した。京都市立小学校では給食が始まり、新学期の日常が少しずつ戻ってきた。

 京都市立高校では8日、部活動がスタートし、新入生たちも参加した。

 市立塔南高校(京都市南区)の弓道部では密集を避けるため、部員約40人が2グループに分かれて練習。新入生が見守る中、上級生たちが次々に矢を放った。飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、的に射当てたときに出す「矢声」を控えたという。

 主将の広岡そらさん(17)は「久しぶりの練習で腕の筋力が落ちていた。春季大会はなくなってしまったけれど、部内の引退試合に向けてがんばりたい」と話した。

 吹奏楽部にも多くの新入生が見学に訪れ、管楽器や打楽器など3グループに分かれて練習した。生徒たちは教室の窓を開け、換気しながら楽器を奏で、上級生が新入生に「みんな楽器を未経験で始めた。先輩が優しく教えてくれるよ」と語りかける場面も見られた。

 部長の上野(かみの)美花さん(17)は「たくさんの1年生に入ってもらい、できる限り、演奏の技術などを伝えたい」と力を込めた。(高井里佳子)

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 市立高校の動きに合わせ、私立の龍谷大平安高校(下京区)も8日、サッカー部や陸上競技部、ソフトテニス部など多くの部活動が再開した。帰宅時間は午後7時から1時間早め、今月いっぱいは対外試合を禁止する。感染予防のため、各部で検温や用具の消毒も徹底するという。

 硬式野球部は伏見区のグラウンドで、約3カ月ぶりに全体練習を再開。学校から出たバスを降りると、部員約100人が駆け足でグラウンドへ向かい、バッティングやノックなどに臨んだ。当面、練習は2時間程度に抑えるという。3年の山崎憂翔(りょうと)主将(17)は「練習ができることに感謝と喜びしかない。声を出して引っ張っていきたい」と力強く語った。(白見はる菜)

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 京都市立小学校では、給食が再開した。右京区の市立西京極小学校(進藤弓枝校長)は隔日登校のため、児童547人のうち、約280人が約3カ月ぶりの給食を味わった。

 メニューは、麦ごはんとひら天(揚げかまぼこ)、こんにゃくの煮付け、切り干し大根の三杯酢など。普段は給食係が料理を盛った皿を配るが、感染予防のため、児童がそれぞれ料理を取りに行った。2年1組では、4人の机を向かい合わせて食べるのをやめ、授業の時と同じように各自が黒板に向かって食べていた。

 2年の武部千聖(ちせ)さん(7)は「みんなと一緒に食べられてうれしい」。高岡大伊樹(だいき)さん(7)も「今の給食の形に慣れていきたい。給食がおいしかった」と満足そうだった。(高井里佳子)

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