経済
行き場ない食材、一般販売広がる 学校給食や外食産業ストップで
新型コロナウイルスの影響で販路を失った業務用食品を、一般消費者に販売する動きが兵庫県内でも広がっている。緊急事態宣言は解除されたが、本来は流通するはずだった食材が滞留。在庫の食材を販売することで食品廃棄の削減と地元企業の活性化につなげる。
業務用食品卸の泉平(兵庫県姫路市)は30日、神戸支店(神戸市西区見津が丘4)でレストランやホテル、給食向けに販売する牛肉や野菜、加工品をドライブスルー方式で販売する。6月中は毎週土曜に実施する予定。
同社によると、新型コロナの影響で外食産業や学校給食向けの食材供給が停止し、大量の在庫が発生。このうち食肉はこれまで2日間、本社と神戸支店でドライブスルー販売をし、30日にも売り出す。
今回はエム・シーシー食品(同市東灘区)やフレッシュグループ淡路島(淡路市)などの企業とも連携。淡路島産野菜とハーブのセット(3千円)、カフェ向け食材セット(3千円)など8種類の商品をそろえた。各約100セット。通常価格より2~3割安い商品もある。
午前10時~午後3時。予約優先。予約は専用サイトで受け付ける。泉平TEL079・245・7088
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関西スーパーマーケット(伊丹市)は28日、学校給食用牛乳の店頭販売を始めた。31日まで。緊急事態宣言の対象地域が拡大し、学校給食だけでなく外食産業でも牛乳や乳製品の消費が減少。酪農家を支援しようと、日本酪農協同(大阪市)が扱う給食用牛乳「毎日牛乳」の販売を決めた。
全64店舗で計4千本を供給する。1本(200ミリリットル)税別98円。担当者は「酪農業界を助けるため、協力してもらえれば」と呼び掛けている。(三島大一郎)