新型コロナウイルスの感染拡大を受け、横浜市教育委員会は9日、市立小中学校、高校計510校の臨時休校を24日まで延長することを決めた。翌25日に修了式を実施するが、感染リスクを考慮して校内放送で行うほか、学校の規模によっては24、25の両日に分散登校させることも可能にした。
市教委は当初、休校期間を3日から13日までとし、14日以降の対応は9日に判断するとしていた。
市は9日、警戒対策会議を開き、林文子市長や副市長、区局長らが出席。その場で休校期間の延長などを決めた。
会議終了後、鯉渕信也教育長は取材に「状況を1週間見てきたが、市内(のスポーツジム)で大量の濃厚接触者が出ている状況では(再開は)難しい」と説明。「(延長は)大変残念だが、やむを得ない」と述べ、理解を求めた。
修了式については学校現場や保健所の意見を踏まえた判断と強調。家庭訪問時に家庭学習の教材を配布したり、新年度に補講を行ったりして授業の遅れを取り戻す考えを示した。
休校期間の延長に伴い、市教委は卒業生のみにするなど、卒業式は規模を縮小して実施。小学校低学年らを対象に各校で行っている「緊急受け入れ」を継続する。また部活動は今月末まで実施できない。
また市は、現在休館中の地区センターなどの市民利用施設も、原則31日まで休館とすることを決めた。市立図書館は予約図書の貸し出しなど、引き続き一部のサービスのみ提供する。