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インフルで半数欠席なのに…学級閉鎖せず 批判も 北九州の市立中

 北九州市内のある市立中学校で、クラスの半数の生徒がインフルエンザかその疑いで欠席したにもかかわらず、学級閉鎖をしていなかったことが、分かった。市教育委員会は学級閉鎖の目安を2~3割の欠席としており、各学校に文書で通知している。学級閉鎖しなかった理由について、校長は「総合的な判断。授業日数を減らすと、後々生徒と教師の負担が増える」などと説明するが、保護者からは「子どもの健康を第一に考えてほしかった」との声が上がっている。

 学校側によると、2年生の36人の学級で1月27日、インフルエンザやその疑いがある症状で半数の18人が欠席。市教委の目安に従えば、そのまま授業をせずに学級閉鎖を行うところを、このクラスでは昼まで授業を行い、給食を取らせて下校させた。翌28日もテストを予定通り行った。

 学校保健安全法では「学校の設置者は、感染症の予防上必要があるときは、臨時に、学校の全部又(また)は一部の休業を行うことができる」と定めるが、人数の基準は規定していない。市立中学校の場合は市教委が学級閉鎖の実施を決めるが、現場責任者である校長が養護教諭や学校医などの意見を踏まえ、決めているのが実情という。

 校長は取材に「校内のインフルエンザ患者数は増加傾向ではなかった。3学期は授業期間も短く、学校行事なども含め総合的に判断した」と答えた。市教委学校保健課は「(校長に)適切な対応をお願いしている」と述べるにとどめた。

 この中学校の教員の一人は「学校の姿勢が問われる問題だ。こうした対応は、保護者や地域からの信頼低下につながる」と強調した。子どもを通わせる40代の保護者は「学校の日程に余裕がないのは分かるが、子どもの体の方が大事だ」と学校側の対応を批判した。 (米村勇飛)

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