2020年(令和2年) 1月18日(土)付紙面より
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鶴岡市内の小中学校31校で16日、地元産有機栽培米「つや姫」が給食で出た。朝暘第五小学校(工藤健一校長、児童350人)には同日、生産者らが訪問。社会科で米作りを学んできた5年生の児童と給食を共にしながら、有機農業の意義や苦労を語った。
有機米の給食は、鶴岡有機農業推進協議会(志藤正一会長)が市の協力を得て、市内の全小中学校を対象に昨年から実施。この日朝暘五小には、県の「有機農業の匠(たくみ)」にも認定されている小野寺喜作さん(同市福田)、志藤会長(同市鷺畑)ら同協議会メンバーの農家4人が市職員と訪問。5年生たちに「工場で作った化学肥料を使わない農業で、除草などなかなか大変。安心して食べられるように、環境を守って子どもたちの世代になっても米作りができるようにと願ってやっている」と語った。
子どもたちは、除草で活躍するアイガモたちを逃げさせない工夫や、害獣からの保護などの方策を興味深そうに聞いていた。いただきますの後は、早速つや姫をパクリ。自然とこぼれる笑みで生産者を喜ばせた。
奥山直人君(11)は「授業で自分たちも稲を植えて収穫もした。思い入れのある自分のお米と同じくらい今日のつや姫はおいしい。有機農業の取り組みは大事だと思う」とかみしめていた。
有機米給食は残りの市内の小中学校で20日までに実施される。