埼玉)蕨で地場産の給食 日本一狭い市

堤恭太
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 埼玉県蕨市の地場産品などを使った特別メニューの給食が26日、市内の小学校7校で実施された。同市の面積は日本一狭い511ヘクタール。しかも住宅が密集していて人口密度も市では日本一。そんな市内でわずかに採れる農作物を給食の献立に生かした。

 東小学校5年1組では給食の前に農家の小宮康男さん(83)が子どもたちに市内の農業の様子を教えた。農地が4ヘクタールしかなく水田はない。農業を営む人も30人しかいないことを説明。「規模が小さいため市場に卸さず直売所などで販売している。でも生産者の顔が見え、安心安全」と話した。

 この日の給食ではサラダに地場産のダイコン、野菜スープにハクサイが使われた。今年は市制施行60周年ということで、この日のためにわらびりんごの果汁でつくったゼリーも配られた。

 人気があったのは野菜スープ。小宮さんがつくったハクサイも入っている。おいしそうに食べる姿に子どもたちと一緒に給食を食べた小宮さんの顔もほころんだ。(堤恭太)

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