ラグビーW杯目前 PV実施や記念給食 熊谷、大会盛り上げへ準備着々

 9月20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会が目前に迫る中、大会直前の日本代表の壮行試合を含めて4試合が開催される熊谷市は、関連イベントを相次いで実施し、大会を盛り上げる。大会ボランティアの準備も整い始め、「日本一暑い熊谷」は熱気に包まれてきた。

 市は、300インチの大型ビジョンで試合を観戦するパブリックビューイング(PV)を「ファンゾーン」と位置づけた市役所近くの敷地で実施する。PV対象は、熊谷ラグビー場で行われる試合や日本対ロシアの開幕戦(9月20日)など大会期間中のうち10日間、計22試合。熊谷市出身で元ラグビー日本代表の堀越正己さんらが試合を解説する。

 大会本番に先立ち開催される注目の日本対南アフリカの壮行試合も同じ敷地でPVを実施する予定だ。

 また、学校給食を通じてW杯を盛り上げようと、市は「大会記念給食事業」と銘打って9月2日~10月8日、市内の全小中学校の給食に、熊谷ラグビー場で試合を行うウルグアイなど6カ国の定番料理を提供する。ロシア料理の「ボルシチ」や、揚げた豚肉にパイナップルソースをかけたサモア料理「プアアのポリネシアンソースかけ」などを給食用にアレンジする。

 給食に加え、市内の小中学校に通う生徒・児童ら約1万4千人が熊谷ラグビー場でW杯の試合を観戦し、オリジナルの応援グッズで盛り上げる。市は世界トップレベルのプレーを観戦することで、「ラグビータウン・熊谷」として次世代を担う子供たちの心に残るようなイベントにしたい考えだ。

 一方、大会を支えるボランティアの準備も整い始めている。熊谷ラグビー場では24日、ボランティア約450人がユニホームなどのグッズ一式を受け取り、会場別研修に参加した。

 この日はスタッフらに拍手で迎えられ、ユニホームや水分補給用のボトルが入ったバックパックを手渡された。会場運営のサポートを担う群馬県館林市の自営業、篠原久美子さん(40)は「グッズは家宝にする。W杯が近づき、わくわくしてきた。大会運営の様子も学びたい」と話した。

 グッズは非売品で、転売防止のためシリアルナンバー入り。大会ボランティアは全国で約1万3千人。大会組織委員会メンバーらとともに「TEAM NO-SIDE(チーム・ノーサイド)」として運営を支える。

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