児童「サワラ おいしい!」 洲本市立都志小で食育授業 五色町漁協などが講師 兵庫

指導を受けながらサワラを切り分ける児童たち=2日、洲本市五色町都志万歳の市立都志小学校
指導を受けながらサワラを切り分ける児童たち=2日、洲本市五色町都志万歳の市立都志小学校

 地元に伝わる食文化を子供たちに知ってもらおうと、洲本市五色町都志万歳の市立都志小学校で2日、サワラを題材にした食育授業が行われた。五色町漁業協同組合などが講師となり、6年生17人にサワラの生態や調理法を教えた。

 同漁協や洲本市などは、生でサワラを食べてきた地元の食文化を特産品にしようと平成26年に「淡路島サワラ食文化推進協議会」を設立し、島内の約30店舗が「淡路島の生サワラ丼」として販売している。

 食育授業は同協議会の活動の一環として毎年、小学校で実施。授業の冒頭で同漁協代表理事組合長の福島富秋さん(56)は、長さ1600メートルの流し網でサワラを捕まえる漁法やサワラが最大で体長1メートル以上になること、冬に向けて脂がのっておいしくなることなどを紹介した。

 その後、体長約65センチのサワラ3匹を講師が切り身にし、さらに児童たちが生サワラ丼用に包丁で切り分けた。バーナーであぶった切り身を氷で締めてタタキにしたものも丼用に切り分けられ、児童たちがご飯の上に盛って試食した。平藤歩希(あゆき)さん(12)は「初めて食べたけれども、柔らかくてとてもおいしい。また食べたい」と話していた。

 県内のサワラ漁獲量は昭和62年の約2400トンから平成10年に約33トンまで激減。同漁協では流し網の編み目を大きくして小さいサワラを逃したり、受精卵や稚魚を放流したりして資源回復に取り組み、近年では年間350トン前後で推移している。

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