学校給食で復興支援 豊岡市と香美、新温泉両町、南三陸のサケ調理 兵庫

南三陸町のサケを食べる児童たち=新温泉町諸寄
南三陸町のサケを食べる児童たち=新温泉町諸寄

 11日で6年を迎える東日本大震災を前に、豊岡市と香美、新温泉両町で7日、被災地の水産加工会社(宮城県南三陸町)から仕入れたサケを使った学校給食があった。各市町には南三陸町から「学校給食を通じて、兵庫県との絆を強めていきたい」という感謝のメッセージが寄せられた。

 同町は宮城県北東部にあり、震災で町民約630人が犠牲になった。但馬各市町は復興支援として職員を継続的に派遣。今回は復興を応援する目的で3市町が初めて、南三陸町の主要産業の漁業で獲れたサケを学校給食に使うことにした。

 新温泉町は、水産加工会社から切り身(約11万円相当)を購入。この日は「東北復興支援献立」として、小、中学校にサケの竜田揚げと赤飯などが給食に出された。

 同町諸寄の浜坂西小学校(小林正道校長、67人)では、給食時間に6年生が校内放送で「東北の復興」をテーマに「まだまだ応援や手助けが必要な東北へ、できることの一つとして新温泉町、香美町、豊岡市が合同で南三陸町のサケを給食に登場させることになりました」と話し、児童らは東日本大震災の復興を願いながら味わっていた。

 同町学校給食センターは「町単独では仕入れる量が少ない。今後の支援は関係市町と協議して取り組みたい」と話した。

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