市立中学校の完全給食実施を進める川崎市で11日、調理室を自校に備えるいわゆる自校方式による3校が新たに給食提供を開始。そのうちのひとつ宮前区の犬蔵中では、福田紀彦市長が視察を行った。
川崎市は、2013年11月に「川崎市立中学校給食の基本方針」を策定し、市立中学校の完全給食実施を進めている。
市内52中学校の内、小学校との合築により小学校の給食室を利用する形で昨年1月から試行実施していた東橘中(高津区)に続き、11日から提供が始まったのは、国の基準などを考慮した広さ・規模を有した調理場が自校に確保できた3校。同じく合築のはるひ野中(麻生区)と、給食室を新設した犬蔵中(宮前区)、中野島中(多摩区)。
犬蔵中(小沼謙一郎校長)では、この日福田市長ら関係者が視察。配膳の様子などを見学し、給食を生徒たちと一緒に食べた。
生徒らはこの日を待ち望んでいた様子で、「ごはんがあたたかい」「おいしい」などの言葉があふれた。この日のメニューではJAセレサ川崎の協力により市内産農産物である「かわさきそだち」の野菜を使ったスープも提供され、好評だった。また食事前には、児童による市内の野菜生産量などをクイズにした地産地消の食農教育の取り組みなども行われていた。
視察を終えた市長は、「食器も使いやすく、おいしく食べることができた。量も足りていた」と感想を述べ、「初日で配膳準備に手間取った部分もあったようだが日々改善し、食事時間も増やせると思う。本市では、美味しく、自然と健康になり、子どもたちが喜ぶ”健康給食”を目指しており、地元野菜の積極的採用も続けていければ喜ばしい」と語った。
今後の市内中学校の給食は、南部・中部・北部の市内3カ所の給食センターの開設に合わせて、川崎、幸、高津・宮前区の一部にあたる22校が今年9月に、それ以外の26校が12月にスタートする。
市長は「センター方式では配送など自校式とは違った課題が考えられるが、スケジュールに則り準備を進めており、ぜひ成功させたい」とした。
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