小学生対象に全国で「梅パワー出前授業」 和歌山・田辺、みなべとJA

 次代を担う小学生たちに梅の効能を知ってもらい、普及促進を図ろうと全国有数の梅産地・田辺とみなべの両市町とJA紀州、同紀南の4者でつくる「梅食育普及促進協議会」は、全国の小学生を対象にした「梅パワー出前授業」を実施している。

 同協議会は今年3月、梅の効能や高級梅「南高梅」の特徴などをまんがで分かりやすく紹介した「梅パワーのひみつ」を発刊。全国の約2万2300校と公立図書館約3200館に贈呈し、「出前授業もします」と本に往復はがきを入れたところ、当初は4年で40校程度を見込んでいた出前授業が、35都道府県の116校から応募があった。

 反響の大きさに同協議会は、今年度と来年度の2カ年事業で4者が手分けをして全校を回ることを決め、田辺市は今年9月から実施。すでに21校を回って授業をしたという。出前授業では、分かりやすい資料とともに冷凍した完熟南高梅1人あたり300グラムと氷砂糖、1リットル入り容器を持参。授業で児童らに梅ジュースをつくってもらい、全員にプレゼントしている。

 4者全体では今年度中に94校、来年度に22校回る予定にしており、同市梅振興室は「楽しく梅のことが学べ、梅が身体にいいことなどが小学生にも知ってもらえたのでは」と話し、食育の強化を通じた梅の消費拡大に期待している。

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