農林水産省は9月下旬、お菓子やパン製造に使われる脱脂粉乳、バターやケーキの製造に使われる生乳が不足することから、安定供給を図るためにバター3000トン、脱脂粉乳1万トン 計1.3万トンの追加輸入を決定した(参照リンク)。
そもそも、脱脂粉乳とバターはどう作られているのか?
実は、脱脂粉乳とバターは、同じ生乳から作られている。詳しく言うと、製造工程の違いにより同じ生乳から脱脂粉乳、バター、チーズ、ヨーグルト、牛乳、アイスクリームなどが抽出されているのである。
農林水産省で公開されている生乳生産量の数値から、筆者が作成したグラフが以下である。
1993年からの2014年の11年間の統計を見ると、1993年では9000トン近くあるのに、ここ数年は約7000トンを推移しており減少具合がよく分かる。
農業共同組合新聞でも、牛乳の生産量は、前年度をやや下回る程度で推移している。「乳飲料」は比較的堅調、「はっ酵乳」は好調に推移することが、予想される。牛乳類の上期生産量は、前年比99.1%の250万8000キロリットル(2508トン ※1000キロリットル=1トン)の見通しとなる。
脱脂粉乳、バターなどに使われる特定乳製品の上期生産量は前年度を大きく下回る。バターは前年比89.6%の3万トンと大きく減少すると予想される、とあるように脱脂粉乳、バターだけが不調と報道されている。
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