多摩市選挙管理委員会は11月18日、選挙の仕組みや投票の意義を子どもたちに学んでもらおうと、市立南鶴牧小学校で模擬選挙を行った。「給食の食べ残しを減らす」をテーマに、「給食大臣」を選ぶという設定。実際の選挙で使用する機材を用いるなど本番さながらの選挙が実施され、児童からは「貴重な体験ができた」と喜ぶ声が上がった。
市選管では、子どもたちに選挙の仕組みや投票の意義を知ってもらおうと、昨年から市内の小・中学校で啓発事業を実施。今年6月には公職選挙法が「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられたことを受けて、7月に都選管とともに都立永山高校で「選挙権の行使」についての出前授業を行っていた。市内の小学校からも出前授業を行ってほしいという依頼があったことから、昨年多摩第一小学校で実施した模擬投票を今年度も企画。今回の南鶴牧小学校をかわきりに、順次5校で実施していく。
本番用の機材を使用
模擬投票は、小学生の身近な話題を通じて選挙への関心を高めてもらおうと「給食の食べ残しを減らす」をテーマに『給食大臣』を選ぶ設定。その問題解決策を3人の大臣候補が掲げ、児童たちはどの候補者の政策を支持するかという内容で行われた。
今回、体験したのは同校の6年生75人。まず、市立給食センターの職員が同校の食べ残しについて説明を行った後、「明るい選挙推進委員会」の協力のもと、同委員会メンバー3人が大臣候補としてそれぞれに掲げる政策を演説。各候補の演説に共感した児童たちを指名して応援演説を行う場面もあったが、子どもたちは自身の考えをふまえながらそれぞれの候補者の支持理由を発表した。
その後、実際の投票日と同じ手順で、投票箱のチェックを子どもたちも行い、実際に使われる記載台で児童たちは各々が思う候補者の名前を記入し、投票。投票後は、開票の時に使用される機械を使って集計が行われ、当選した大臣には、選挙管理委員会から当選証書が手渡された。
「一票の重み知った」
模擬投票を体験した児童たちは「お父さん、お母さんが書いているのを見ているだけだったので、貴重な体験ができた」「今回は給食がテーマだったけど1票の大事さ、重さがわかった。18歳になった時に、1票の重みを知って投票したい」「一人ひとりの意見を聞き、自分で考えて投票するのは簡単ではないと感じた」と感想を述べた。
市選管では「子どもたちの感想を聞くと事業の内容を理解もらえたのでは。選挙を身近なものとしてと感じてもらえればと思う。今後は、応援演説で自分の支持する候補が変わるといった自分で考えて投票できるように、もっと楽しみながら取り組んでもらえるように工夫していきたい」と振り返った。
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