滋賀県の草津市教育委員会は、弁当を持参できない中学生が業者に昼食を注文する「スクールランチ」を本年度で終了する。委託業者から撤退の申し出があったためで、4月以降は各校で個別に対応する。市教委は2021年の2学期から中学校給食を再開する方針を示している。

 草津市内6中学校の昼食は弁当を持参することが基本だが、家庭の事情でコンビニなどで購入する生徒もいるため、10年度からスクールランチを導入。栄養バランスやカロリーに配慮したメニューが300円で利用でき、17年度は3103食(1校当たり1日2・6食)の注文があった。

 市教委スポーツ保健課によると、大津市内の委託業者が採算性やメニューを考案する栄養士の確保が困難であることを理由に撤退の意志を伝えた。他の業者とも交渉したが、食数などの条件面で折り合わなかったという。

 新年度から、弁当を持参できない生徒がいる場合は、教員が買い出しに行ったり、出入り業者に弁当を注文したりして各校で対応するという。同課は「昼食をとれない生徒が出ないよう丁寧に対応する」としている。