旭日双光章に川勝総本家社長 「京漬物、注目されれば」

 秋の叙勲受章者が発表され、京都府内からは89人が選ばれた。旭日双光章を受章した京漬物製造販売会社「川勝総本家」社長、川勝康行さん(75)は、受章の知らせに「名誉なことで、恐れ多い。この受章でさらに京漬物が注目されれば」と期待を込めた。

 大正6(1917)年に創業した川勝総本家の3代目。社長となって半世紀、京漬物の普及に情熱を注いできた。

 先代の父親が早くに亡くなり、25歳の若さで家業を継いで社長に就任。先々代の「家庭の漬物よりもおいしいものでなければ売れない」という言葉を胸に刻み、家庭の味を上回る漬物作りを意識してきた。

 だが、近年は日本人の食文化が多様化。若い人を中心に漬物離れが進み始めている。「漬物の前途を危惧せざるを得なかった。京漬物の文化を守る必要があった」。

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