一関・平泉

地域密着で栄養改善 花泉学校給食センター 厚労大臣表彰に輝く【一関】

厚生労働大臣表彰(特定給食施設)の表彰状を手にする花泉学校給食センターの職員

 一関市花泉町の花泉学校給食センター(阿部恵悦所長)は、長年にわたり地域に密着した栄養改善活動が評価され、2018年度厚生労働大臣表彰(特定給食施設)を受賞した。

 同センターは1973年に同町老松地内に花泉町立学校給食センターとして設立され、2001年に現在の涌津地内に移転。現在は花泉地域の小中学校のほか、藤沢地域の黄海小や一関地域の一関、桜町の両中を含めた10校に毎日1830食を提供している。

 同センターでは、1年間に提供する食材の約6割を地場産の野菜、コメなどを使用。独自の取り組みとして児童がバランスの良い食事を考える機会をつくろうと月1回のペースで小学校を対象に希望献立の日を設けている。児童が考えた献立に対する評価や助言は毎月同センターが発行する献立予定表に掲載し、今後の栄養バランスを考える際の見本としている。

 16年から始めた「給食まつり」では、花泉中で10月に開かれる文化祭に合わせて一般向けに給食を準備したり、バランスの良い食事について紹介するパネルを会場に展示したりしてきた。同センターの栄養士が食の相談に乗るコーナーを設け、地域や家庭から食への関心や理解を深める機会となっている。

 栄養士が各校に出向いて食をテーマに講演する集団的食育指導も毎年実施しており、17年度は年間50回ほどに上った。

 阿部所長は「受賞を知った際はびっくりしたが、今までの歴代職員全員の努力が認められたもので、うれしく感じる」と喜び、今後について「一関市は昔から塩分摂取量が高い。体に染み付いた食生活をすぐに改善するのは難しいが、給食を通じて子供や保護者など市民の健康維持に努めたい」と話している。

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