大阪北部地震

「1日でも早く元の暮らしに」生活再建の動き本格化、高槻の小中学校で給食再開

【大阪北部地震】「1日でも早く元の暮らしに」生活再建の動き本格化、高槻の小中学校で給食再開
【大阪北部地震】「1日でも早く元の暮らしに」生活再建の動き本格化、高槻の小中学校で給食再開
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 震度6弱を記録した大阪北部地震の被災地では26日も、強い日差しが照りつける中、ボランティアらが汗を流した。各自治体では罹災(りさい)証明書の発行や生活再建の動きが本格化しており、被災者が手続きを進めた。大阪府高槻市立の小中学校では、この日から給食が再開。発生から1週間が過ぎ、被災地はようやく日常を取り戻しつつある。

 高槻市役所の窓口にはこの日、午前中から大勢の被災者が詰めかけ、罹災証明の手続きを行った。地震で自宅の屋根の一部が損壊した同市芥川町の仲沢繁宣さん(90)は「一日でも早く、元の暮らしに戻りたい」と話した。

 大阪管区気象台によると、高槻市や同府茨木市などの被災地では30度以上の真夏日が予想されている。

 厳しい暑さの中、被災者は長引く避難生活に疲労の色をにじませ、ボランティアは汗を拭いながら壊れた食器の片付けや倒れた家具の運搬などに精を出した。

 地震の影響でガスの供給が止まり、高槻市立小中学校59校の給食が休止していたが、24日にガスが復旧したため26日から再開した。

 市教委によると、この日のメニューは、さわらのカレー風味焼き、野菜スープ、パン、牛乳。午後の授業も行われ、学校の日常生活も元に戻ったが、一部の小学校は給食棟や水回り施設が被災して調理が行えないため、当面はパンやおにぎり、牛乳といった簡易給食を提供する。

 簡易給食になるのは、富田小▽桜台小▽柳川小▽奥坂小-の4校。このうち、同市昭和台町の富田小ではこの日、パンとおにぎり、牛乳が配られると、児童らの歓声が上がった。男児の一人は「こんなの久しぶり」と大喜びでおにぎりを頬張っていた。担任の高橋俊介教諭(30)は「給食が始まり、午後からの授業もがんばれる。楽しい時間が戻り、子供たちも喜んでいる」と話した。

 同市の小中学校では、ブロック塀の倒壊事故が起きた寿栄小と第二中を除く57校が20日に授業を再開、寿栄小と第二中も21日に再開したが給食はなく、授業は4時限目までだった。

 一方、茨木市立の小学校では、27日から31校で、28日からは全32校で通常の給食に戻る。中学校はすでに通常の選択制給食になっている。

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