100年以上続く味「みんなの記憶に」 尼崎最古のベーカリー奮闘 

100年以上続く味「みんなの記憶に」 尼崎最古のベーカリー奮闘 
100年以上続く味「みんなの記憶に」 尼崎最古のベーカリー奮闘 
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 大正時代初期から3代、100年以上も続く尼崎市最古の老舗ベーカリーが奮闘している。戦前から甲子園球場でパンを販売し、戦後は給食用のコッペパンを提供してきた。近年はパン食の減少で給食用の製造は中止したが、「100年の味」を求める地元民のため、3代目は連日、夜も明け切らぬ時間から窯の前に立つ。(中井芳野)

 店は尼崎市西難波町の「阪神パン ビルケ」。3代目店主の生田信男さん(60)は毎日のように午前2時からパンを作り続ける。店には、ピーナッツクリームがぎっしり詰まったパンやソース味が効いた焼きそばパンなどが並ぶ。

 店の歴史は大正時代にさかのぼる。生田さんの祖父で大阪府庁の食堂の料理人だった福太郎さんが、親族の酒造から酵母菌を分けてもらい、大正5年ごろ同市大物で創業した。

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