神山町は4月から、町立の小学校2校と中学校1校の給食費と、保育所2カ所の主食費を無料にする。小中学校一律の無料化は県内初めて。開会中の町議会定例会に、無料にするための費用を盛り込んだ2018年度一般会計当初予算案を提案した。

 町内の小中学校の給食は、町学校給食センターで一括調理している。町は材料費や配送費などを合わせた給食費として1食当たり小学校280円、中学校310円を保護者から集めている。

 保育所はそれぞれで独自に調理し、おかず代は保育料に含まれている。週3回の米飯は家庭から持参しており、週2回のパン食の費用として3~5歳の子ども1食当たり60円を徴収している。0~2歳児の主食費は無料。

 18年度の対象人数は、3~5歳児60人、児童128人、生徒72人の見込み。町は小中学校の保護者から集めている金額に加え、保育所の主食費を米飯1食20円、パン食60円として算出した計1209万円を全て一般財源で賄うことにし、当初予算案に計上した。

 後藤正和町長は「町の将来を見据え、少子化や人口流出に歯止めをかけるため、若者世代に手厚い施策をとることにした」と話している。

 県によると、学校給食を無料化している自治体はない。三好市が4月から市立中学校の無料化を打ち出している。