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三浦版 公開:2018年1月26日 エリアトップへ

「もったいない」を美味しく 未利用の三浦産大根を加工

社会

公開:2018年1月26日

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冬野菜の代表格「大根」。全国市町村屈指の生産額を誇り、三浦市内での作付面積は6万a(県統計)を超える。なかには、市場出荷や小売店などでの販売に適さない規格外品や部位があり、生産者らは食材の有効活用に知恵をしぼっている。

辛い?甘い?「大根ビール」

 地ビールレストラン「横須賀ビール」(横須賀市大滝町1の23)で、全国的にも珍しい大根ビールが提供されている=写真左。

 三浦市宮川町の「下里ファーム」で丹精込めて生産されている青首大根を副材料にしたオリジナルで、その名も「吉(きち)右(え)衛門(もん)大根ALE(エール)」。仕込み水にたっぷりの大根おろしを加えて、1口飲めば大地を感じる味わいに仕上げた。

 試飲した横須賀市在住の料理研究家の長谷川りえさんは、「すっきりとした中に大根のマイルドな甘みを感じる」とコメントしている。価格は680円(330ミリリットルグラス)。

 同レストランでは、地元生産農家とのコラボビールを数々開発しており、これまでにビーツやトマト、椎茸を素材にした商品を発表。規格外野菜を用いることで新たな付加価値を生み出しており、今回もサイズやキズなどによって出荷できなかった大根を使用している。同農園の下里健城さんは「活用してもらえて嬉しい。もともと糖度が高く、その良さを味わえて予想以上の美味しさだった」と喜んだ。

乾燥葉を給食食材に

 三浦市農業協同組合(以下JA)と全農かながわでは、出荷準備時に切り落とした大根の葉を使った「県産乾燥大根葉」の製品化に取り組んでいる。

 きっかけは「大根の葉を給食に活用できないか」という依頼だった。市場出荷では規格や鮮度維持のために畑で葉を落とし、その多くを処分する。しかし、葉部分は緑黄色野菜に分類されるほど、カルシウムやビタミンなどを豊富に含有。食材としても価値が高いことから、乾燥タイプのほか、冷凍やパウダー状などの試作を重ね、県内の学校給食栄養士のアドバイスをもとに加工が進められてきた。

 地産地消の推進、相場変動の影響を受けにくく、長期保存が可能。そして調理も簡単。水で塩抜きし、味噌汁やチャーハンなどに加えたり、白米に混ぜて菜飯にしたりと手軽だ。

 今月19日には、相模原市内の小学校で乾燥大根葉を使った献立を提供。三浦市JA共販部の高梨正夫部長は「今後、商談会や生産者などから意見を聞きながら、給食以外の用途・販路開拓をめざしたい」としている。

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