定時制高校の給食「廃止が適当」 千葉県教委 生徒のニーズが変化

 千葉県教育委員会は15日、存続の見直しを進めていた定時制高校の夜間給食について、検討チームが「廃止が適当」と結論づける報告結果を発表した。生徒らのニーズの変化などを受けたもので、来年度から廃止する方向で調整に入る。市民団体からは継続を求める声も上がるが、県学校安全保健課は「議会での説明などを通じて理解を求めたい」としている。

 同課によると、定時制高校の夜間給食が始まった昭和30〜40年代には勤労学生が多く、夜間に食事ができる店舗が限られていたことから、夜間給食へのニーズが高かった。

 だが、中途退学・不登校経験者や外国人学生の増加といった多様化する生徒の受け皿としての役割が高まり、コンビニエンスストアなど夜間での食事に不自由しなくなるなどニーズが変化。このため平成26年12月に夜間給食の検討チームを設置。27年度から2校で、28年度からは5校で試行的に夜間給食を廃止するなど見直しを進めてきた。

 夜間給食の廃止は経済的に厳しい生徒への負担増となるが、29年度から生活保護受給世帯などの生徒らに対し、夕食費を1食200円助成する代替の補助事業を始めた。

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