沖縄市内の小学校の給食で調理器具スライサーの刃の一部が混入した問題で、沖縄県教育庁は8日、職員を市給食センター第二調理場に派遣して立ち入り調査を実施し、現場確認や聞き取りを行った。

 一方、沖縄市の狩俣智教育長は同日、緊急に開かれた市議会の全員協議会で「その日の給食を止めるべきだった。申し訳ありませんでした」と謝罪した。桑江朝千夫市長も「(今回の問題について)責任があることを認識している」と述べた。

 市教委によると、同センターのマニュアルではスライサーは使う前後に刃の点検などを行うが、それを怠っていた疑いがあることを公表した。

 全員協議会で、狩俣教育長は「スライサーを使う前後に点検することで事故は防げた」と釈明した。

 市教委は同調理場でネズミの死骸が見つかったことや異物混入があった学校に運んだ食器にゴキブリの死骸が挟まっていたことに対して、調査をすることも明らかにした。

 県保健体育課は同日午前、立ち入り調査を行った。

 県保健体育課や市教委によると、施設の外壁に複数の穴が空いていたのを確認したほか、調理場の排水溝や換気扇に網が敷かれずネズミが侵入する可能性がある状態だったという。県は修理などの早急な対応を求めた。

 一連の問題を受けて、県保健体育課の平良朝治課長は「安全、安心であるべき学校給食で異物混入の事案が発生してしまったことは大変残念。沖縄市教委からの報告を踏まえて、二度と起こらないように指導と助言を行っていきたい」と述べた。