川崎市長に福田氏再選、待機児童ゼロ化などアピール 「新たなマニフェスト実行」

 任期満了に伴う川崎市長選が22日、投開票が行われ、無所属で現職の福田紀彦氏(45)が再選を果たした。新人で元市議の吉沢章子氏(53)と、新人で元小・中学校教諭の市古博一氏(69)=共産推薦=は涙をのんだ。

 福田氏は、待機児童ゼロ化や中学校給食実現など1期4年の実績をアピール。加えて、貧困家庭を含めた子育て環境の改善や、待ったなしの防災・安全対策、臨海部を中心とした産業都市計画の推進の重要性などを強調して、安定した支持を集めた。

 中原区の福田氏の選挙事務所では、午後7時ごろから多くの支持者らが集まり、用意された席は満席になった。前回選挙では接戦だったため当確判明が夜遅くまでずれ込んだが、今回は、同8時過ぎにニュース速報で当選確実の報が流れると、事務所内に歓声が上がった。

 福田氏は、選挙戦の疲れも見せず、「支援の輪が大きく広がった。全ての方に感謝申し上げたい」と支持者らにあいさつし、「今回新たにお約束したマニフェストを実行し、最幸のまちを市民の皆さまと一緒に作っていきたい」と2期目に向けた決意を述べた。

 一方、吉沢氏は長期的な視点での行財政改革や1級建築士としての経験を生かし、「災害死ゼロ」のまちづくりをアピール。市古氏は教諭経験を生かし、子育てや教育環境の整備、福祉の充実、朝鮮学校補助金の復活などを訴えたが、支持は広がらなかった。

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