認定こども園の不正で改善策、姫路市の子ども子育て会議

石見利勝市長(左)に答申書を手渡す子ども子育て会議の戸江茂博会長=姫路市役所
石見利勝市長(左)に答申書を手渡す子ども子育て会議の戸江茂博会長=姫路市役所

 兵庫県姫路市の「わんずまざー保育園」(休園)が定員を超過した園児を受け入れるなどしてこども園の認定が取り消された問題を受け、学識経験者らでつくる市の「子ども・子育て会議」は28日、事前通告なしに立ち入り調査を行うといった再発防止策を盛り込んだ答申をまとめ、市に提出した。

 同会議は学識経験者や市民らで構成。石見利勝市長から諮問を受け、5月から3回にわたり、協議してきた。

 答申では、事前通告なしに園への指導監査や立ち入り調査を行うよう提言したほか、認可外保育施設が認定こども園を目指す場合、市が一度保育所認可してから、県の認定を受けるよう移行手続きを改めることも求めている。

 さらに、わんずまざー保育園で、園児が十分な食事を与えられていなかった事態も踏まえ、保育所長経験者や管理栄養士ら保育に精通したスタッフを監査に帯同させ、園児の給食や衛生面の実情などを把握できる体制を整えることも盛り込まれた。

 同会議会長の戸江(どえ)茂博・神戸親和女子大教授が石見市長に答申書を提出。石見市長は「答申をもとに市としての方針をまとめ、再発防止の取り組みを進めていく」と話した。

 市は答申の内容を来月4日開会の定例市議会に報告し、10月から改善策の実施を目指す方針。

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