給食費、世田谷区が徴収業務 学校から切り替え
東京都世田谷区は各学校で徴収していた給食費を区教育委員会で徴収する方式に切り替える。2017年度は中学校全29校のうち27校で実施し、18年度は小学校全62校と、残りの中学校2校も対象とする。集めた給食費は区の特別会計に組み込み、公会計化する。教員から徴収業務を切り離して事務負担を軽減するのが狙いだ。
給食費の公会計化は横浜市や大阪市が導入済みだが、東京23区では初めてという。
日本ソフトウェアマネジメント(横浜市)のシステムを採用し、給食を利用する児童・生徒のデータを各学校から送ってもらう。これまでは学校が保護者の口座から引き落としていたが、区による口座引き落としに一本化する。不払いについても教育委員会の職員が対応する。
同区の給食費は1食あたり小学校で244~294円。中学校では313~337円。給食費の未納率は0.7%で、未納額は実額ベースで100万円程度だが、徴収業務は教員の負担感が強い。区は給食費の徴収方法の変更で「教員が子どもとかかわったり、教材を研究したりする時間を増やしたい」(学校健康推進課)としている。