給食食中毒のり訴訟 業者「御坊市が提供」VS和歌山県知事「当然争う」

 和歌山県御坊市の市立給食センターで一括調理された学校給食を食べた小中学生ら800人以上が下痢や腹痛などの症状を訴えた集団食中毒で、県から営業停止処分を受けた同センターを運営する調理委託業者の「シダックス大新東ヒューマンサービス」(東京都)が、処分の取り消しを求め、和歌山地裁に提訴していたことが分かった。5月1日付。6月12日の定例会見で仁坂吉伸知事は「当然、争わないといけない」と述べた。

 訴状などによると、大阪市の食品加工業者が提供した「きざみのり」を使用したが、御坊市が調達した食材であり、過失はなく、営業停止処分は違法などとしている。

 今年1月下旬の集団食中毒の発生後、県は同社が運営する同センターの運営状況を調査。14日間の営業停止処分を出した。今年2月に東京都内の小中学校で発生した集団食中毒の原因が、御坊市の調達先と同じ大阪市の食品加工業者が提供した「きざみのり」と判明した。

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