静岡知事選2017

川勝氏3選出馬会見要旨

 【出馬理由】

 大きかったのは「自民党が独自の候補者を出さない、川勝以外ならなんでもいい」という報道がなされたこと。私は選挙というのは政策を戦わせるものであると認識している。しかし、対抗馬が出てこない状況が今ほぼ確定している。4月になってもう限度が来ており、政策論争ができない。静岡県政を誰かが担わねばならない。これまでの県総合計画を仕上げて、静岡県を世界展開するときが来たと思っている。その仕事に邁進(まいしん)したい。

 【出馬の経緯】

 昨年暮れから連合静岡やふじのくに県民クラブから「早く決めてほしい」という要請はあったが、まず対抗馬を見てみたいと思っていた。4月になって自民党が候補者を出さない、出せないという結論になり、19日にスズキの鈴木修会長と会食した際に「自民さんの敗北宣言なので、決めないといけない」と言われた。選挙の2カ月前であり、新たな候補者が政策を立ててやるのは難しいと判断した。

 【選挙政策】

 これから4年間は東京五輪・パラリンピックや2019年ラグビーワールドカップがあり、スポーツに特段の力を入れたいと思っている。経済面では、新成長産業のひとつにアグリカルチャーを据え、静岡県の持っている439の食材の可能性を徹底的に科学的に検証しながら、攻めの農業にしていく。その中でもお茶に力を入れ、今後3年間で全ての小中学生が給食でお茶を味わえるシステムにしていきたい。国際化・世界展開では、静岡にはいろんな国籍の人がいるが、全ての子供たちに対して教育を通して温かい手をさしのべることが身近になすべきことだ。モンゴルや中国浙江省などとの地域外交も注目されている。東アジア情勢が不穏になる中で、あくまで友好的に平和を作っていく地域外交を推進する。

 【低投票率で辞職発言】

 5割が定足数にあたる投票率になるという考えには変わりがないが、5割に達しなければ川勝は辞職する、じゃあ投票率5割に達しないような運動をするという動きがある。これは反社会的な行為、一種の選挙妨害で、民主主義に反する。今投票率にこだわると、投票率を下げる動きに棹(さお)さすことになる。投票率を選挙における運動の材料として使うという動きを、誰が想定するだろうか。これにくみすることはできないので、今回は投票率にこだわらないというのが私の姿勢です。

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