2017年(平成29年) 3月2日(木)付紙面より
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国内唯一のユネスコ食文化創造都市である鶴岡市で、地域の食文化を紹介する特別献立が28日、市内全域の19小学校、7中学校で実施された。サケのみそかす漬け焼きと出羽三山文化を伝えるごま豆腐が共通メニューとして提供され、子どもたちが食への理解を深めた。
学校給食ではこれまでも12月の「大黒様のお歳夜献立」や学校給食発祥の地を記念したおにぎり給食などを取り入れてきたが、食文化都市としての理解を深めてもらおうと、初めて企画した。
共通のメニューのうちごま豆腐は、市内の菓子製造会社「木村屋」が昨夏から試作に取り組んできたもの。給食向けに分量や固さ、味加減などを調整し、「水まんじゅう」の容器にごま豆腐とあんを入れた状態で1人1個を提供した。
鶴岡地域を担当する市学校給食センターでは、27日と2日に分けての実施で、この日は西棟の小学校9校と中学校3校の約4300食を提供。献立はつや姫ご飯とわらび汁、地元の滝川かまぼこ店が作った鶴岡沖で捕れた「アカラ」のすり身100%の蒸しかまぼこを使ったけんちん煮。これにサケのみそかす漬け焼きとごま豆腐がついた。
このうち黄金小学校(児童81人)の5年生14人の教室では、手際よく配膳した後、手を合わせて「いただきます」。
五十嵐璃莉さん(11)は「おいしい。かまぼこは魚の味がして普通のとは違う」と話していた。