「まさか刻みのりとは…」 東京・立川の食中毒 市長が陳謝

食中毒問題について記者会見する東京都立川市の清水庄平市長(右)と小町邦彦教育長=28日、同市役所(同市泉町)
食中毒問題について記者会見する東京都立川市の清水庄平市長(右)と小町邦彦教育長=28日、同市役所(同市泉町)

 東京都の立川市立小学校で起きた集団食中毒の感染原因が刻みのりだったとする都の発表を受けて、同市の清水庄平市長は28日夕、記者会見し、「保護者、児童につらい、苦しい思いをさせてしまった。申し訳ない」と改めて陳謝し、再発防止に向けた対策を早急にまとめる意向を示した。さらに、問題が起きていない小学校の給食でものり使用を控えることや、私立保育園、高齢者施設などに情報提供して新たな食中毒発生を防ぐ考えを強調した。

 同市教委によると、刻みのりは各教室で給食当番の生徒がトングでつまんで親子丼に振りかけていた。ちらしすし、たらこスパゲティなどにも使われる定番食材だが、食中毒の感染源になることはほとんどない乾物とあって、「まさかのりにウイルスがつくとは…。加熱しない食材なので、これからは使用が難しくなる」(清水市長)と関係者の間に波紋が広がっている。

 同市はすでに、集団食中毒が起きた7校を含む13校分の小学校給食を調理した学校給食共同調理場(同市泉町)を3月いっぱい休止ずみ。これに加えて、自校調理方式の7小学校でも当面、どのメーカーのものであってものり使用は控えることを決めた。

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