和歌山・御坊の食中毒800人超に 2日から小中学校、幼稚園再開

 公立幼稚園4園と小中学校11校の園児や児童、生徒らが下痢や嘔吐(おうと)、発熱などの症状を訴えた集団食中毒で、和歌山県御坊市教委は1月31日、27〜30日の発症者数が計804人に上ったことを明らかにした。また、休校、休園措置をとっている幼稚園、小中学校は、2月2日から再開すると発表した。

 市教委によると、症状を訴える園児や児童、生徒、教職員の人数を集計したところ、27日午後3時現在の719人から、さらに85人が確認されたという。また、発症者の家族らが同様の症状を訴えるなど二次感染が疑われるケースもあるという。

 31日も症状が続いているのは約50人と、次第に減少し、体調も回復傾向にあるとして、同市教委は2日からの再開を決めた。

 また同日、同市議会では臨時議会が開かれ、集団食中毒に関して市や市教委の今後の対応などについての質問が相次いだ。

 市教委の奥幹夫教育長は給食の再開時期について「感染ルートが明らかになってから決めたい」と説明し、保健所の調査結果を踏まえて衛生管理方法などについて対策を取る、とした。給食センターを運営している業者の選定基準についての質問には、「選定時には食中毒などを過去に起こしたことはなく、優良業者だった」と答えた。

 また、平成30年7月末の委託契約期間の終了後は、新たな業者を選定する考えを示し、「安心安全な給食を食べてもらえるセンターを運営したい」と述べた。

会員限定記事会員サービス詳細