スナック菓子で防災クッキング 親子連れ40人楽しむ 大阪

 お菓子で料理を作ろう! 災害で避難生活を強いられた際に、手軽に作れる防災食を提案する「親子で学ぼう! 防災クッキング」が12日、大阪ガス・ハグミュージアム(大阪市西区)で開催され、約40人の親子連れがスナック菓子を使った調理と試食を楽しんだ。

 大阪ガスでは、食育の一環として火に親しみ、うまく使って食生活の大切さを実感してもらう「火育(ひいく)」に力を入れている。また、「考える防災教室」を各地の学校で開催するなど、防災にも取り組んでいる。

 防災クッキングは阪神大震災から20年になったのを機に、大阪ガスとカルビーが共同で取り組む企画の第2弾。日持ちするお菓子を使って、避難生活の間も作りたての食事ができるようにとレシピを開発、防災月間のイベントとして開催した。

 レシピは5種類。カセットコンロと鍋、フライパンが支援物資として支給されるのを前提に、フライドポテトの一種「堅あげポテト」を使った「ガス火で鍋ごはん~うまパリおにぎり~」や、野菜チップ「ベジップス」を使った「簡単みそ汁」など。

 この日は府内や兵庫県から19組が参加。両社の社員から菓子や防災の講演を聞いたあと、紙食器づくりに挑戦。その後おにぎりやおかず、みそ汁、デザートを作り、おいしそうに味わっていた。兵庫県川西市から参加した小学6年生の江上真未さんは「お菓子が好きなのでこんな料理はうれしい。災害がなくても家で作ってみたいです」と喜んでいた。

 レシピを考案したひとりでカルビーの管理栄養士・松川和乎(わこ)さんは「スナック菓子は支援物資としては後回しにされがちですが、避難所でけっこう役に立つことを知って活用していただければ」と話し、大阪ガスでは「災害が後を絶たない中、今後もさまざまな提案を続けていきたい」としている。

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